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ファイバーシティーとは何か?

ファイバーシティは大野研究室による提案であり、都市計画と建築設計における、近代主義からのパラダイムシフトを目指す。

ファイバーシティは「線」的性質をもった都市要素を操作することで、都市空間を制御しようという計画理論である。それは、ファイバー(繊維:構成単位)やファブリック(布:組織モデル)をメタファとして組み立てられている。

  1. ファイバーシティはポストネオリベラリズムの時代、縮小の時代の都市ビジョンである。
  2. ファイバーシティは、都市のなかに現れる建築的スケールから土木的スケールまで、様々な線的要素を操作することで都市空間の全体を制御しようとする。
  3. ファイバーシティの構成要素である線は通路であるか境界である。また、線はネットワークを形成するか離散的に存在する。
  4. ファイバーシティは既存の都心と郊外への介入のための理論と戦略群であり、更地に新都市を作るための計画論ではない。
  5. ファイバーシティの基本戦略は、最小の投資と最小の破壊で最大の効果を得ることを目指し、歴史的連続性に敬意を払う。
  6. ファイバーシティは、ある物を利用して新たな価値を漸進的に想像する。
  7. 少ない投資とエネルギーで大きな効果を得るためには、先端技術と伝統技術の両方の活用が必要である。そのために使いやすい技術、高度な技術、弱いエネルギーなどが開発されなければならない。
  8. 都市は成長、変化してゆく。それゆえ、全体形は不定形で曖昧であり、動的な変化のなかにある。
  9. 都市は様々なサブシステムから構成され、居住者が知覚でき操作できる小さなシステムの充実が必要である。
  10. ファイバーシティは都市の活力を高めると同時に弱者に暖かいまなざしを保つ。

ファイバーシティ/東京 2050 と長岡 2050 で検討した8つの戦略とそれらを構成する線。

都市空間におけるファイバーは、線状に長く伸びる構造物、あるいは管状の空間などを総称している。それらは、速度と移動の空間、交流と交換の場、異質領域間の境界である。

緑の指/Green Finger 鉄道路線
緑の間仕切り/Green Partition 連結された空き地(緑地)
緑の網/Green Web 首都高速道路
青の首飾り/Blue Necklace 舟運航路(東京の戦略に追加検討中)
暖かい網/Orange Web バス路線
暖かい巡回/Orange Rounds 公共的サービスの巡回(ルート)
都市の皺/Urban Wrinkle これ自身が小さな線であり 線の結び目となる
暖かい食卓/Orange Table 線の結び目となる

なお、都市のダイエット/Dieting Cities は、これからの都市戦略を考える上で必須の基礎研究の一つである。

緑の指/Green Finger、緑の網/Green Web、緑の間仕切り/Green Partition の3つの戦略は、既存施設を転用したり改変したりして既存のポテンシャルを最大限引き出す戦略である。
しかし、既存の環境が全ての可能性を内に持っているわけではない。

青の首飾り/Blue Necklace、暖かい網/Orange Web、暖かい巡回/Orange Rounds、暖かい食卓/Orange Tables の4つの戦略は、既存の市街地に新たな線的要素や点的要素を投入することで、既存の市街地の魅力を増加させようという戦略である。

都市の皺/Urban Wrinkleは、それぞれ場所の性格によって上記の二つのいずれかの方法を使い分けている。

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